ビットコインの「金持ち父さん 貧乏父さん」とセレブリティの後援者

マネーの未来

ビットコイン価格は2週間の強気の突撃を経て後退し、数回の有望な試みが行われたものの、これまでのレジスタンスを覆すことはできなかった。強気のモメンタムへの傾向の暗示にも関わらず、市場はGrayscaleMicroStrategy等の機関投資家たちから自信を植え付けられた。後者は最近BTCに2.5億ドルを投資したと大胆に発表し、一方前者はBTCの購入を継続する中で、ビットコインを「未来のマネー」として位置付けるテレビコマーシャルを開始した。

希望と信頼に満ちた「未来のマネー」というフレーズは、荒れ狂う時代においてビットコインが「安全な逃避先」の資産として登場したと本心から信じる、ビギナーやベテランの投資家の時代精神を捉えた。そして、今はまさに荒れ狂う時代である。ファイナンシャル教育家で「金持ち父さん 貧乏父さん」の著者であるロバート・キヨサキ氏は、制度金融の最終的な衰退を恐れて、暗号資産への投資を倍にまで増やした。金融部門の差し迫った崩壊について熟考した上で、キヨサキ氏は株式市場がさらに低迷し「2020年3月よりひどくなる」と予想した。

2008年 の急落の記憶はまだ比較的新しく、金融崩壊が迫っているという予測は全く信じがたいことではない。新型コロナウイルスに誘発された物不足はサプライチェーンをぼろぼろにし、停滞した国際貿易は明らかにグローバル経済に大打撃を与えており、不況が長引く国々を苦境に陥らせる。

悲惨な時代に、健全な利益を生むことを望む人々にとって、BTCのような代替資産は堅実な投資対象であることを証明できるかもしれない。中でも各自の分野で一定の高みに到達したセレブリティたちは、ファストフードのフランチャイズや宝飾等のような代替資産対象を求める傾向がある。

キヨサキ氏のビットコインの予想に対する熱意は、恐怖の利用に近くはあるが、必ずしも悪評の対象とはならない。市場は最先端のセレブリティ、特に莫大な文化資本と世間からの尊重を意のままにするセレブリティを好む。イニシャル・コイン・オファリング(ICO)のブームの間、サッカー界の大スターであるリオネル・メッシを含む多くのセレブリティが、黎明期の暗号資産プロジェクトが世間の注目を集めるために、自分の名前を差し出した。

推測ではあるが数百万ドルの報酬と引き換えのうわべだけのセレブリティの支持は別として、かなりの数のこれらのセレブリティが、暗号資産会社への積極的な取引や投資で市場に自信を植え付けている。これらの有名な暗号資産後援者たちは、暗号資産業界の実行可能なビジネスエコシステムを構築するために、共に有意義な方法で貢献した。

セレブリティの暗号資産後援者の例

ラッパーの50 Cent(本名:カーティス・ジャクソン)は、ビットコインの初期の信者の一人だった。また彼は、2014年にリリースされた自身のアルバム「Animal Ambition」の売上をビットコインで受け取った最初のラッパーでもあった。アルバムの価格は5.5ドル、すなわち当時は0.0088 BTCに相当する。大胆な盲信は彼に700ビットコインの褒美をもたらし、それは現在の交換レートで800万ドルに達する。当然のことながら、50 Centの賭けの成功は、その莫大な純資産にほんの数滴を加えたに過ぎないが、彼は暗号資産へのチャレンジは「サウスサイド出身の若者には悪くない」経験だったとさえ認めている。

他の認知方法には、実行可能な投資としての暗号資産の認知が含まれる。NBAブルックリン・ネッツのスター、スペンサー・ディンウィディーは、3年間の契約金3440万ドルをもとにイーサリアムベースの投資商品を発行した。自称「跳躍するハイテクおたく」の26歳のポイントガードは、彼をプロバスケットボールリーグから締め出すとのNBAの厳しい警告を無視し、斬新なアイデアを推し進めた。Dream Fan Sharesという名のトークン化された契約は今年1月に立ち上げられ、SECに認められた適格投資家のみが、その珍しい性質と純粋な価値のおかげで購入できる。

もちろん、スポーツ界と暗号空間との衝突はこれが初めてではない。2014年には、NBAのサクラメント・キングスがプロスポーツ団体として初めて、ビットコインをチケットや商品と引き換えるシステムを導入した。イングランド・プレミアリーグFCのニューカッスル・ユナイテッドは、暗号資産取引プラットフォームのStormGainとスポンサー契約を結んだ。スポーツと暗号資産ビジネスのコラボレーションにおいて、個々のスター選手は暗号資産への投資をかなりの収益を生むものとみなしている。テニス界の女王で熱心な暗号資産投資家のセレナ・ウィリアムズ選手は、Coinbaseへの投資により暗号資産業界の最大の後援者の一人となった。詳細は国民の詮索から隠されているが、2017年から2018年の間の報酬は約1800万ドルであり、これは同選手のCoinbaseへの投資がかなりの額であることを暗示している。

目立たないように上手く行動している他のセレブリティ投機家としては、ラッパーのナズとして知られるナーシアー・ジョーンズがいる。彼はマネージャーのアンソニー・サレハとともに、投資会社Queensbridge Ventures Partnersを創設し、シリーズAの資金調達ラウンドを通じてBitfuryグループへ投資。その後、Coinbaseや暗号資産に友好的な取引プラットフォームのRobinhoodへも投資している。偶然にもRobinhood は、暗号資産の愛好家であることを公言する俳優のアシュトン・カッチャーやジャレッド・レト、ラッパーのスヌープ・ドッグ、そして最近ではArrive Venture Capitalを設立したジェイ・Z等、同じ趣味を持つセレブリティ投資家を引き付けているようだ。

セレブリティと暗号資産がお互いに惹かれ合うのは、驚くには当たらない。セレブリティは常に新たな投資対象のアンテナを張っており、一方暗号資産は利益を生む可能性のある実行可能な投資手段の一種であることが何度も証明されている。ほとんどの場合、セレブリティの暗号資産投資家は自分の金だけでなく、名声と影響力も危険にさらす。これらの有名人の背後にいる広範囲にわたるファングループは、暗号資産への注目をより高めるのに役立ち、そしてより幅広い受容を促す。暗号資産業界はより健全で強固なエコシステムを構築するために、特に暗号資産への本物の情熱を持つセレブリティの認知と支持を十分に利用することができるだろう。