原油価格の急落によるリスク資産としての暗号通貨の撤退

4月20日、以下のように示されるよう、さまざまな満期日を迎えた価格と共に原油価格が負の領域への劇的な急落を目撃しました。

なぜこのようになったのでしょうか?WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト、アメリカ合衆国南部のテキサス州とニューメキシコ州を中心に産出される原油の総称)の先物取引は、オクラホマ州クッシングの貯蔵容量での現物決済のみを受け付けています。エンタープライズ、クッシングの貯蔵庫、またはエンブリッジ、クッシングの貯蔵庫にパイプラインで接続しているクッシングのパイプラインまたは貯蔵施設のいずれかで、本船甲板渡し条件(Free-on-board、以下「F.O.B.」と省略)で引き渡しが行われています。適用されるすべての連邦行政命令および適用されるすべての連邦、州および地方の法律および規制に基づき引き渡しが行われています。

ブレント先物の決済方法とは異なっています。インターコンチネンタル取引所(ICE)のブレント原油先物取引は、先物取引の最終取引日のICEブレント指数価格に対して現金決済するオプションが付いた取引所外取引(EFP)の引き渡しに基づいて引き渡し取引が可能です。取引所は、約定月最終取引日の翌取引日に、現物清算価格(ICE ブレント指数価格)を公表します。

WTIとブレントの先物価格幅が拡大し続けている理由を説明していきます。5月のWTI契約の決済が近づくにつれ、クッシング貯蔵容量を持たないロングポジションを持つトレーダーは、売却を余儀なくされています。売り手から買えるのは、現物貯蔵をしていない既存のショートと、クッシングの貯蔵容量を持つトレーダーの2種類だけです。5月限に連動する大量の上場投資信託(ETF)や先物原油取引が6月限や7月限に転がり込んだことで、価格が大きく変動しました。

WTI 6月限は、現在のところ同様に圧力を受けています。(1)各ロールで発生した負のキャリーを明確に判断することで、個人投資家が解消する可能性があること、(2)6月限が5月上旬の7月限にロールすることによる負の影響(USO ETFは5月5日から5月8日にロール)、(3)今後数週間で拘束力のある貯蔵能力に打撃を与える市場の余剰がまだ解決されていないこと、などが挙げられます。

クッシングの貯蔵容量は?  クッシングの稼働中の貯蔵容量は約7,600万バレル、シェル貯蔵容量は約9,300万バレルです。4月14日現在のクッシングの在庫は6,000万バレル前後と推定されており、稼働率は79%となっています。現在のような在庫積み立てペースが続けば、5月末までに満杯状態となり、6月限にも大きな打撃を与えることになるでしょう。  

実際には短期売りが有利に働くWTIの約定決済の仕組みの問題です。近日中に何らかのルール変更が行われる可能性も考えられます。  また、石油ETFが市場に与える影響も大きくなっています。最大の石油ETFであるUSOは、WTIの6月限未決済分の約28%を保有しています。USOが再びロールすると、確かにマーケットを揺るがす可能性もあります。

ビットコインは金とともに暴落し、ドルインデックスは100を超えて上昇しており、WTIの急落による流動性の問題を示唆しています。マーケットに大きな影響を与えたペトロドル同様、ビットコインマーケットはまだ原油価格の暴落と同期的な直近価格を引きずる可能性もあります。暗号通貨トレーダーは情操的な反応の起こる原油マーケットから目を離さないようにしなければなりません。